GiN's アイリッシュ・ダンスの小話

~レッツ・アイリッシュ・トラディショナル・ダンシング~

クロッグ・ダンスの謎を追う(2)

最初はオランダのクロンペン・ダンス(Klompen Dance)から始めましょう。

 

※2009年のチューリップ・フェスティバル (Tulip Time Festival, Holland)

次はオランダのワルツ王の異名を持つという人気指揮者アンドレ・リュウ(André Rieu)氏が大勢のクロッグ・ダンサーの女性達と戯れる、なんとも楽しい動画。

色とりどりの木靴が見モノですが、大切なのは地面を踏むステップと音色です。

www.youtube.com※André Rieu & His Johann Strauss Orchestra performing The Clog Dance.

浅学にしてオランダの伝統音楽については良く知らないのですが、ここで聞く限り、15~16世紀のブルゴーニュ楽派、ネーデルランド楽派等々のヨーロッパ音楽の中心からまっすぐに庶民の音楽まで糸が伸びているような気がします。

厚い靴下を履いていて、見るからに足を自由に動かせそうにないクロッグですが、音楽にぴったりと合わせてリズムを刻む役割を果たしているようです。リズムを牽引して行く要素は全く見られません。音楽も野外というよりは固い床の上で奏でられる上品な室内音楽的です。音楽もダンスもお互いにのんびりと豊かだった時代を偲ばせる感じです。

さて、これが英国のクロッグ・ダンスとどう繋がって行くのか、それとも全く別の根っこを持つのか次回から考えて行きます。

 

クロッグ・ダンスの謎を追う (3)

クロッグ・ダンスの謎を追う (1)

 【関連記事】

 大西洋を渡った "Big Square"

Gay Gordons と Chapellois ~ あるフォーク・ダンスの旅(1)